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ニコラ・フィアット コラムニコラ・フィアット コラム

「時間が育てたもの~トライを!~」

以前、親しくさせていただいているプロ野球監督(当時)と話しているとき、こう言われました。「僕はね。いつでも、楽な道と、つらい道があると、つらい道のほうを選んでしまうんだよ。これは性分だから、仕方ないね」。そう聞きながら、う~ん。私もそうだなぁ、と思いました。たとえば、1970年代後半に、初の海外旅行をしたときもそうでした。楽に、まずは、ハワイとかに出かければいいものを、なんと、選んだのは、当時まだ共産圏真只中だった、ブルガリアへの語学留学という、難易度の高いもの。そして、予想どおり、首都ソフィアの空港に着いた途端に、ロストバッゲージ。他の旅客が去って、荷物が出てくるはずのベルトコンベアーが、カタリと音を立てて止まると、冷汗が出てきました。数日後には、無事に届いたとはいうものの、なにしろ、あの頃は、ロストバッゲージなどという用語さえも広く普及していなかった時代ですから、今後、数カ月の間、どうやって寮で暮らしたらいいのだろうかと、その夜はシャワーを浴びながら、情けない気持で、泣きました。ソフィアの空港で、覚えたてのブルガリア語で、「ニャーマ・バガージュ!(荷物がな~い!)」と叫んでいる日本人の姿を想像してみてください。まるで、「かもめ食堂」(映画)の、「もたいまさこ」の姿。もちろん、ソフィアでの過ごした数カ月は、とても貴重なものとなりましたが、それでも、空港で感じた恐怖は、いまも忘れられません。

つらい道を選び、そこから、それを継続して、大切なものを育てていくというのは、もしかしたら、愚かしく見えることもあるでしょう。ただ、振り返ってみたときに、なによりも、つらいことに、時間をかけて取り組んで、なにかをつかんだという経験が、本当に苦しいときに、自分自身を支えてくれるものだと実感します。

10月28日に、博多の森球技場で開幕する、ブルースの2007/2008トップリーグ。その注目選手の一人として、今回、藤井雄一郎監督は、永留健吾選手の名前を挙げました。永留選手曰く……。「昨年は、シーズン通じて、公式戦全部に、先発出場することができました。ただ、昨年は、一つ、遣り残したことがあるんです。それは、トライ。僕のポジションであるウイングは、トライをとってなんぼ、というところがある。今シーズンこそ、昨年は一つもとれなかったトライを決めたいと思います」。加えて、自分を、短距離ランナー、長距離ランナーのどちらと思うかと尋ねてみると、迷わず、「一つのことを、長く継続するほうです」という返答。トップリーグ他チームと比較すれば、とても大柄とはいえない細身の体で、「一対一には負けない」と断言する永留選手の芯の強さは、長崎県対馬で過ごした子供時代から、今日に至るまで、さまざまな営みのなかで継続して、形作られてきたのでしょう。厳しいトップリーグでの公式戦全戦に先発出場するというのは、「少し前まで、想像できなかったこと」と永留選手本人が言うように、一日にしては成らず、ゆっくりとした時間をかけて、可能となったことなのです。

同様に、シャンパンの価値が高いのも、それだけの手間と長い時間がかけられて製造されているから……。つまり、シャンパンは、ワインと同じように、アルコール発酵をさせたあと、ボトルの中で2回目の発酵をさせ、最低でも15カ月以上、ヴィンテージでは3年以上、そしてものによっては、5~7年も寝かせるので、ストックする手間と時間に莫大な資金が必要となるのです。しかし、これだけ時間をかけるからこそ、香りと旨味が少しずつ増し、シャンパンだけの比類ない美味しさが生まれます。

永留選手も、手間と長い時間をかけて、トップリーガーとして活躍するようになりました。永留選手に、今年こそ、トライを! というのは、本人のみならず、チーム、そして、ファンが、共通して抱いている願いです。

宗像サニックス ブルース
チーム広報 野口眞弓

永留 健吾 ながどめ けんご

選手プロフィール
WTB
1982年5月15日生まれ(24歳)
178㎝/74㎏/長崎県出身/長崎南山高校→帝京大学
Words from Kengo
"ラグビーを始めたのは、長崎南山高校でした。中学時代は、陸上部だったのですが、高校の監督から、声をかけられました。長崎から、大学は東京の帝京大学へ進学しました。でも、帝京は八王子なので、東京でも、とくに抵抗はなかったです。試合中は、チームの盛り上げ役をしたいと思っています。だから、できるだけ、声を上げるようにしているんです。趣味は、旅行。時間のあるときは、湯布院とか、黒川温泉とかに出かけたりします。人として気をつけてきたのは、自分がされたら嫌なことは、相手にもしないということ"

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