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コラム
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ニコラ・フィアット コラムニコラ・フィアット コラム

「チームを下から支える熱」

11月1日。中日ドラゴンズが日本ハムとの日本シリーズを制し、日本一に輝いたとき、私は、名古屋の本田威志(ほんだ・たけし)さんという方にお祝いの電話をかけました。本田さんは、2005年末に、退団するまで、本当に長い間、ドラゴンズで、マネージャー→総務→スカウト、と、役割を変えながら、いつでも同じように、目立たないところで、チームを下から支え続けたスタッフでした。現役を引退してからは、あくまでも、縁の下の力持ちでありながら、誰に聞いても、チームの顔は本田さん、と言われていた……。それは、チームにかかわる、あらゆる人たちに、変わらない、几帳面で、温かい気遣いをし続けたからでしょう。その姿勢は、退団されたあとも同じ。もはや仕事ではないというのに、いまでも、二軍が練習するナゴヤ球場や寮に、頻繁に顔を出しては、若手選手や、縁の下の力持ちとなっているスタッフを励まし続けています。スポーツのチームというのは、それが、どんなスポーツであっても、こういう「良心」に、下から支えられて、初めて、機能するものなのでしょう。それゆえ、先日の「日本一」は、誰よりも先に、本田さんにお祝いを言う必要がありました。

第一列としての秀でたスピードと、ラインアウトを下からガッチリ支えるパワー。そんな、ブルースの中心である杉浦敬宏選手と話していると、「熱いもの」と「冷静さ」の両方が、伝わってきます。それは、試合中に、杉浦選手を見ているときの印象と同じ。体をはって、熱く戦いながらも、ただ熱いだけではなく、背後から、冷静な判断が支えている……。そして、冷静さに支えられた、杉浦選手の「熱」があるからこそ、ブルースは、しっかりと、機能しているのだろうと思います。大学を卒業したあと、ラグビーを続けることにした経緯を尋ねると、杉浦選手は、淡々と、こう答えました。

「私が5歳のとき、父が亡くなりました。その父が警察官だったので、子どもの頃から、警察官になろうと思っていました。でも、大学に入ってから、色覚に問題があるのがわかって、警察官になるのは断念。その後は、消防士になろうと決めました。先輩で、消防士になった人が多かったことも、影響したと思います。消防士になるため、週に二回ぐらい、講座に通ったりもしました。社会人でラグビーをする話が、サニックスより前に、他の企業からあって、その話が流れたときも、サニックスに入ることと、消防士になることの両方を考えていたぐらいです。最終的には、メチャクチャ熱心に誘ってくれた、藤井監督と、リクルートの森山さんに、心を動かされて、入団を決めました」

消防士? 意外に思って聞きなおしましたが、よく考えてみると、ラインアウトを力強く支える杉浦選手の姿は、勇敢なレスキュー隊に通じるところがあるような気もします。もし、杉浦選手の運命が、どこかで、少しだけ変わって、ラグビーを続けずに、消防士になっていたとしたら、頼もしいレスキュー隊の一員として活躍していたかもしれない、と思い返したのです。

「サニックスに入団してからは、すぐに、中心選手として大活躍。その活躍が、認められて、日本代表にも選ばれました。その経験からは、どんなことを学びましたか?」と尋ねると……。

「日本代表の活動で学んだのは、バックアップメンバーだったら、注目されることはないという厳しい現実でした。呼ばれるだけでは、ダメだということです。日本に帰ってきてから、サニックスに再合流して、以前より、試合に出ない選手たちの気持もわかるようになってきました。いま、トップリーグで、日本代表の選手と試合をするときには、絶対に負けないというガムシャラな気持で戦っています」

バックアップメンバーとしての悔しい気持から生まれた、新しい「熱」。杉浦選手の冷静さに支えられた、その「熱」が、さらに温度を加えて、これからも、ブルースを、力強く支え続けてくれるでしょう。

間もなく、クリスマス。この時期に好んで飲まれるものに、美しいピンク色をしたロゼシャンパンがあります。ロゼシャンパンは、シャンパン全生産量のうち、わずか3~5%しかありません。瓶内の二次発酵のときに、ピンクの色が薄れてしまうことがあり、毎年安定したロゼの色を生み出していくためには、細心入念な仕事が必要になります。熱き思いを持って、組織を、下から支えるスタッフや選手と同様に、ニコラ・フィアットの醸造責任者も控えめ。「シャンパンは祝いの酒。祝いの席には必ず主役がいる。だから、シャンパンは、その主役を盛り上げるために、脇役に徹しなければならない。それでいて、自分は、力強いシャンパンをつくりたい」。これが、醸造責任者である、ジャン=ピエール・ヴァンサンの哲学。どんなに腕のいいプロでも、失敗はつきもの。だからこそ、熱い信念と、厳しい冷静さが要求されるのではないでしょうか。どこの畑で、どんな葡萄を、どのぐらいブレンドしたら、何年後に、どんな味わいになるのか……。良質なシャンパンを製造するためには、それを見極める確かな舌と、先見の明が必要なのです。華やかに見えるロゼシャンパンの背後には、本物のプロの熱い思いと、冷静さが隠されています。

シャンパンを、どのぐらい冷やせば一番美味しいのかと問われれば、それは、8度~10度程度。常温から、クラッシュアイスを入れた水で、20分ぐらいが目安でしょう。キンキンに冷やしたロゼシャンパンの、どれだけ美味しいことか……。

熱いものと冷たいもの。その両方を兼ね備えた、切れ味鋭いパフォーマンスを、これからも、ブルースには求めていきたいと思います。

宗像サニックス ブルース
チーム広報 野口眞弓

杉浦 敬宏 すぎうら たかひろ

選手プロフィール
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1983年10月4日(24歳)
177㎝/105㎏/愛知県出身/岡崎城西高校→愛知工業大学/日本代表(代表歴)/キャップ1
Words from Sugi
"サニックスで自分に求められている役割は、黙々とプレイすることだと思っています。人として気をつけていることは、自分の意見を通す前に、まず、人の意見をよく聞いてみるということ。血液型はB型。家族は大切にしています。父が5歳のときに亡くなってから、長男として家族を支えなければ、という意識は強かったと思います。それは、いまも変わりません。チームにとって、一番大切なものは、チームワークだと思っています"

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