
トップリーグ第8節
2006年12月3日(日)KICK OFF 14:00 熊本県民総合運動公園陸上競技場
福岡サニックス ブルース vs NECグリーンロケッツ 13:7(前半 10:7)
(試合メンバー)
1.杉浦敬宏 2.松園正隆 3.上田栄太 4.渡辺正善 5.伊達 肇 6. 菅藤 友7.大庭正裕 8.ディオン・ミュア 9. 鬼束竜太10.沼田一樹 11.永留健吾 12.松尾博文 13.ピラ・フィフィタ 14.大庭照光 15.古賀龍二 16.加古川雅嗣 17.篠原光弘 18.ハレ・マキリ 19.西端 要 20.徳永 剛 21.堀田雄三 22.アマシオ・ヴァレンス
(試合経過)
前半ブルースのキックオフで試合が始まった。最初にトライを奪ったのはブルース。12分、相手陣10mライン付近のラインアウトから右に展開。ライン参 加したNO.8ミュアが縦を突き、ラックを形成。そこから右に展開し、SO沼田→CTB松尾→FB古賀とパスが繋がり、FB古賀が相手DFのギャップに走 り込み大きくゲインすると、相手DFを引き付けて内側にパス。フォローしていたSH鬼束にパスが繋がり、SH鬼束が20mを走り切ってトライを決め、先制 点を奪った(7-0)。しかし、23分、NECに自陣ゴール前のラインアウトから右に展開されると、相手CTBにDFのギャップを突かれ、トライを決めら れ、同点とされた。(7-7)。ブルースは、前半終了間際の38分、FB古賀が50mのPGを決め、10-7とリードして前半を終了した。後半に入ると、 両チームともキックを使い相手陣に攻め込むも、得点には繋がらない。得点が動いたのは、28分。ブルースはNECの反則からPGを選択した。FB古賀が きっちり決め、リードを広げた(13-7)。その後、NECに攻め込まれるも、ブルースは粘り強いDFで得点を許さず、13-7で、試合はノーサイド。
NEC戦に勝利したあとの記者会見で、藤井雄一郎監督が発した一言が、心の琴線に触れました。「次は、ついに、チャンピオンである東芝ブレイブルーパスとの試合。周りの人たちに笑われながら、この1年、打倒東芝を掲げて練習してきました」。そう。振り返ってみるときに、私たちの原動力となったものは、 昨年最下位に終わった悔しさそのものだったのだろうと思います。今シーズン序盤、ピッチ上で、相手選手に「弱きもの」として扱われたときも、選手たちは、 歯を食いしばって、懸命に走りながら、乗り越えてきました。そして、この日。昨年は、完封負けを喫したNECを、タックルの嵐で、しっかりと押さえ込み、 感動的な勝利を手中に収めました。その戦いぶりは、まさに総力戦。観客席でも、ひたむきに、ディフェンスを続けるブルース戦士の姿に、最後まで、歓声が絶えませんでした。「トップリーグで初トライです!」と、試合のあと、嬉しさを隠し切れない表情を見せた鬼束竜太選手。「気持だけは負けまいと心がけました。試合を振り返って、気持は負けていなかったと思います」という杉浦敬宏選手は今日の試合でも、チームの勝利に大きく貢献しました。大庭正裕選手は、「今シーズン、今日までの4勝で、自分たちのやってきたことが間違っていなかったという自信ができました。それは、大きな進歩」と言いました。
ラグビーを楽しめる集団への変貌。それは、あれだけの悔しさを経験したからこその成長だったのではないでしょうか。次の東芝戦、どんなラグビーを見せてくれるか、本当に楽しみです。「したり顔」の批評家を唸らせるような、そんな試合を期待したいと思います。
試合翌日、宣伝スタッフと一緒に小倉での打ち合わせを終え、北九州空港からスターフライヤーに乗り込みました。どこの航空会社でも同じですが、キャプテン(パイロット)とアテンダントの名前の紹介があり、そのキャプテンの名前で、ロシア人のパイロットだと気づきました。キャビンアテンダントに聞いてみる と、この航空会社には、ロシア人のベテランパイロットが10名ほどいて、北九州にベースを置いているということでした。元アエロフロート航空パイロット は、戦闘機を操縦した経験から、たいていは、腕自慢。そして、羽田到着前に大きく機体を急旋回させたとき、昔、モスクワ経由でヨーロッパへ渡っていた頃、 モスクワの空港に到着する直前には、必ず、こうして、機体を大きく旋回させていたなぁ、と懐かしく思い出しました。ブルースも、NECに勝利し、これから は、機体を急旋回させながら、目標としてきた、打倒東芝という「的」を、ピンポイントで狙います。体は小さくても、スター選手はいなくても、ブルースの一人ひとりは、勇気溢れる、腕自慢揃い。心ある人であれば、「打倒東芝」の声に、もう誰も、笑いません。