
トップリーグ第2節 [ 試合結果 ]
2008年9月14日(日)KICK OFF 19:00 福岡・グローバルアリーナ
福岡サニックス ブルース vs 東芝ブレイブルーパス 25:63(前半 6: 39)
(試合メンバー)
1.杉浦敬宏 2.永下安武 3.上田栄太 4.ハレ・マキリ 5.渡辺正善 6.シン・ドンウォン 7.西浦啓三 8.菅藤 友 9.天本俊輔 10.小野晃征 11.ケイリブ・ラルフ 12.アマシオ・ヴァレンス 13.濱里周作 14.藤原 旭 15.古賀龍二 16.加古川雅嗣 17.大庭正裕 18.伊達 肇 19.ディオン・ミュア 20.徳永 剛 21.松尾博文 22.ピラ・フィフィタ
(試合経過)
試合開始のキックオフは東芝。開始早々、相手の攻撃を受け、自陣に攻め込まれた。2分、PGで先制を許した(0-3)。しかし、ブルースは反撃に出た。4分、相手陣での攻撃によりPGのチャンスを得た。これをFB古賀が決め(3-3)、同点。10分にPGで追加点を許すと(3-6)、14分にもモールを押し込まれトライを奪われた(3-11)。21分、ブルースもFB古賀がPGを決め(6-11)、点差を詰めた。このあと、ふたたび相手の攻撃を受けて、22分、25分、30分に連続トライを決められた(6-32)。ブルースは反撃に出た。PKを得るとPGを狙わず、素早く攻撃を仕掛け、相手陣まで攻め込み、もう一歩のところまで行くが、なかなかゴールラインを超えることができない。34分、逆に、トライを奪われた(6-39)。後半に入り、3分、連続攻撃からトライを決められたあと(6-46)、ブルースは反撃。相手陣で得たPKから、トライをとりにいった。ラックから出たパスをCTBヴァレンスは逆サイドへとパス。パスを受けたSO小野が相手DFの背後へ絶妙のパントを転がし、ライン際で待ち構えていたLOマキリが押さえてトライ(11-46)。12分、ブルースは自陣から攻め、WTBラルフがライン際で抜け出した。そこでできたラックからFWがボールを持ち出し前進。ゴール前のラックからPR杉浦が持ち出し、相手のタックルを受けながらも強引にトライ(18-46)。15分にトライを奪われたが(18-51)、18分、スクラムから右に展開、ライン際をWTB藤原が快速を飛ばし3本目のトライを決めた(25-51)。22分、28分にトライをとたれたが、4本目のトライを狙うブルースは諦めない。何度もゲインラインを突破するが、そのあとのパスが繋がらない。最後まで攻撃したが、4本目のトライを奪うことができずに、試合は終了した。
北京五輪で、印象的だったものの一つに、シンクロナイズドスイミング解説者の言葉がありました。「一度、メダルを逸してしまうと、そういう印象を審判員に与えてしまうので、もう一度、メダルを獲るまでには、たとえ、実力はあったとしても、長く待たなければならないことになります」。つまり、それほどに、出来上がった一つの「印象」が実際とは違うということを覆すのには、膨大な時間と労力が必要なのでしょう。「前半で勝負は決した」と菅藤友キャプテン。スタジアムから試合を見ていても、「印象」に基づいて前半に与えられてしまった「流れ」は、後半で覆すのが不可能なほど、大きな点差として、ブルースの前に立ちはだかった気がしました。そして、肝心なところで出た、ブルースのミス。如何ともし難い力に行く手を阻まれたのは残念だとしても、そこを我慢し切れなかったとすれば、それは、ブルースに与えられた「課題」として次に残るのではないでしょうか。
試合が終わって、部屋に戻ってみると、テレビでは、F1イタリアGPの決勝が放送されていました。ブルースも大変お世話になったことのある、元F1ドライバーの片山右京さんが、弱小チーム・トロロッソの優勝に、解説をしながら涙声。右京さんにしてみれば、過去に在籍したことがあるチーム(当時ミナルディ)なだけに、他人事ではなく、喜びもひとしおだったのでしょう。以前、F1の取材で、レースを転戦したことのある私自身も、「このチームは、予算もなくて、小さなチームだけれど、イタリア人として、お客様に振舞うモーターホームのランチだけは、手を抜かず、最高に美味しい。美味しい食事をつくる、この力を、もっと、レースに勝つことに使えばいいのに」と友人と笑いながら話していた当時を思い出しました。今回の優勝は、奇跡。まさに、奇跡。「天文学的な数字」としか言えない大きな予算を割いている、フェラーリや、マクラーレンや、トヨタといった大きなチームに、弱小チームが、間違いなく勝ったということ。スポーツはこれでなきゃあ。スポーツが人の人生を変える力を持つとすれば、それは、こういう奇跡が起きるとき以外にはないでしょう。そうであるとすれば、ミスを恐れず、ただ、攻めるのみ。攻めて、行く手を阻む力を、打破するのみ。次の試合(対 横河武蔵野アトラスターズ)は、ふたたび、ブルース本拠地グローバルアリーナで行われます。今回も大きな声援をおくってくれた、地元サポーターとともに、夏の終わりの夜空を彩る花火を、今度こそ勝利して、眺めたいと願います。
藤井雄一郎監督コメント
「前半の20分は、競ることができたけれど、自分たちのミスから、ゴール前に釘付けになってしまいました。前半の失点が痛かった。もう一つ、トライがほしかったです。後半は、ボールを繋いで、トライを狙えたので、通用するところも見えました。悲観するような内容ではなかったと思います。せっかく点をとったのに、ノックオンのミスをして、相手に簡単にとられてしまったのは、もったいないプレイでした」
古賀龍二選手コメント(*トップリーグ全50試合先発出場)
「今日、記者の方に聞かれるまで、自分で数字を気にしたことはありませんでした。50試合すべてに先発出場できた秘訣を聞かれたのですが、そういうものはありません。私の場合、他と比較して激しいポジションではないので、ケガをせずにやってこられたのだと思います。ただ、そういうチャンスを与えたいただいたことには、感謝しています」