
Mayor's Cup [ 試合結果 ]
モスクワ市長杯 全3戦試合結果と試合経過
1)2008年8月3日(日) vs. Dinamo(ルーマニア) 19:48(前半 12:32)
ブルースのキックオフで試合開始。序盤はブルースが敵陣に攻め込んだが、その後、自らのミスから自陣まで攻め込まれた。8分、スクラムからサイド攻撃を仕掛けられ先制のトライを奪われた(0-5)。11分にも、スクラムからトライを奪われた。しかし、ブルースも食い下がる。15分、相手ゴール前のラックから大きく左に展開。WTB藤原が相手DFの間を走りゲイン。そのまま藤原がトライ(5-12)。18分、中央のスクラムから左に展開。細かく繋いで、最後はWTB永留がトライ(12-12)。20分にPGを決められ、27分にトライ、37分にPG、42分に、再度、トライを奪われ(12-32)、前半を終了。後半に入り、ブルースは反撃に出た。3分、ゴール前のラックから、SO小野が相手DFラインの背後に絶妙のパントを転がし、CTBヴァレンスが押さえてトライ(19-32)。この後もブルースの攻撃は続くが得点には繋がらない。逆に14分、30分、37分とPGで点差を広げられた(19-41)。ブルースは最後までトライを取りに攻撃を仕掛けたが、終了間際、パスミスにつけこまれ、トライを決められた(19-48)。ここで試合終了。
2)2008年8月5日(水) vs. Enisey-STM(ロシア) 15:17(前半 12:10)
ブルースのキックオフで試合開始。相手チームは体が大きい選手が多く、FWを中心に攻撃を仕掛けてきた。これに対し、ブルースは低いタックルで応戦、一歩も引かなかった。4分、相手にPGのチャンスを与えてしまい、これを決められた(0-3)。7分、キックしたボールを追いかけ相手にプレッシャーをかけ、相手がこぼしたボールをCTBヴァレンスがすかさず拾い、そのままトライして(7-3)、逆転。相手の攻撃を凌いで、18分、相手のキックをキャッチしたWTB藤原がカウンターアタックを仕掛け大きくゲイン。ラックから出たボールがFLイオアサに渡ると、ふたたびゲイン。最後はCTBヴァレンスがこの日2本目のトライを奪った(12-3)。31分に、トライを返された(12-10)。このあと、ブルースが優勢に試合は展開されたが追加点がないまま、前半が終了。後半に入っても、ブルースの低いタックルが炸裂し、相手の前進を許さなかった。12分、PGのチャンスでSO小野が決めて(16-10)、点差を広げた。このあとも、低く突き刺さるタックルで相手の攻撃を寸断した。一方、ブルースは何度かゴール前まで迫るが、あと一歩のところで追加点を奪えない。終了間際、ペナルティを連続して取られ、ゴール前のラインアウトから、痛恨のトライを奪われた(15-17)。ここで試合は終了した。
3) 2008年8月10日(日) vs. Kredo-63(ウクライナ) 72:0(前半 29:0)
ブルースのキックオフで試合開始。開始早々の2分、相手のキックをキャッチしたところでラックを形成。そこから左に大きく展開。FB古賀が相手DFの隙間に走りこみゲイン、WTB藤原へと繋ぎトライ(7-0)。ブルースの攻撃は続くが得点には至らなかった。ふたたび、得点のチャンスが訪れたのは、19分。相手の反則で得たPGのチャンスにFB古賀がきっちり決めた(10-0)。勢いづくブルースは、25分、自陣22m付近のFKから素早く攻め、SO小野が抜け出しPR杉浦→FB古賀と繋ぎトライ(17-0)。31分には、No.8イオアサがライン際を走りCTBヴァレンスへと繋ぎトライ(22-0)。38分には、ゴール前のスクラムからNo.8イオアサがトライ(29-0)を奪ったところで前半が終了。後半に入り、3分、相手のキックをキャッチし、WTB藤原が中央を突破、そのまま70m近くを走りきりトライ(36-0)。このあと、相手の反撃を受けたが、ブルースは落ち着いたDFでゴールラインを割らせなかった。反撃を凌いだブルースは、10分、LOマキリがゴール前までボールを持ち込み、できたラックからHO永下が素早く持ち出しトライ(41-0)。13分、ゴール前のラックから、ヴァレンス→イオアサと繋ぎ、大庭(正)が相手DFの隙間に絶妙のタイミングで走りこみトライ(48-0)。26分、古賀がライン際を快走、フォローしたイオアサに繋ぎトライ(55-0)。30分には小野、33分には伊達、39分にはフィフィタがトライを奪った(72-0)。ここで、試合は終了した。
主催者側との諸調整のため、選手たちより一日早く入ったモスクワ。個人的には、おそらく、30年ぶりぐらいのモスクワ訪問でしたが、ソ連邦時代と比べれば、空港での職員たちも、優しい表情に変わっていました。しかし! 藤井監督、篠原マネとともに、宿舎到着早々、主催者側との調整を始めると、眉間に寄せた皺は二度と消えることはありませんでした。「説明しない」「理が通らない」は、昔のまま。「高圧的」な部分だけは、多少、優しくなったような印象。30年前は、モスクワのシェレメチボ空港のそこら中に、「ちゃんと、説明してくれ」、「二度と、モスクワには来ない」と大声で怒鳴る外国の人たち(おもに米国人)の姿が見受けられたことを思い出すと、もしかしたら、これでも、大きな進歩を遂げたと言わなければならないのかもしれないとも思いました。そして、ロシア側の対応が混乱しつづけているなかで、選手たちが到着。さすがに、どうなることやらとスタッフ一同、気を揉みましたが、たとえば、宿泊先ホテルでの食中毒疑惑や、大会における劣悪なレフリーの問題などに直面し、恐怖心やら絶望感を感じさせられながらも、選手たちが、この機会をとらえて、大きく成長してくれたことは、最終的には大きな喜びとなりました。意識していても、無意識であっても、私たちは、つねに、何かを選び、何かを捨てながら、生きています。その結果が、私たちの「明日」であると思うのです。2008年の夏、「モスクワ」を選んだブルース。その延長線上に、ブルースの「明日」はあって、それを成し遂げるのは、私たちの責務。それが、モスクワの夏から得た実感でした。
(藤井雄一郎監督・モスクワツアー総括)
「文字通り、終始、困難なツアーでしたが、それだけに、選手、スタッフともに成長したと思います。やはり他国から日本のラグビーを見られたこと、何が起きても動じなくなったこと、完全アウェイを味わったことは経験の少ないサニックスにとって非常に大きな財産になったと思います。最終戦に選手を見ていて、一回り大きく見えました。負けはしましたが、ロシアチームとの試合は今期ベストゲームでしょう。最終戦が近づくにつれてチームが一つになっていきました。それから、モスクワ在住の日本人会の皆様や、清宮監督をはじめ、サントリーの方々にも、本当にお世話になりました。ありがとうございました。じゃあ、来年も行くか? と聞かれたら、即答はできません(笑)」