
秋オープン戦 第3戦 [ 試合結果 ]
2007年9月15日(土)KICK OFF 14:30 東京・リコー砧グラウンド
福岡サニックス ブルース vs リコー ブラックラムズ 34:28(前半 0:21)
(試合メンバー)
1.加古川雅嗣 2.松園正隆 3.上田栄太 4.渡辺正善 5.伊達 肇 6.乾 武志 7.菅藤 友 8.西端 要 9.籔本貴久 10.金川禎臣 11.大庭照光 12.松尾博文 13.ピラ・フィフィタ 14.永留健吾 15.古賀龍二
リザーブ
16.安岡忠和 17.山際明信 18.鄭 智弘 19.濱里周作 20. ディオン・ミュア 21.鬼束竜太 22.アマシオ・ヴァレンス 23.堀田雄三 24.崔 基俊 25.菅 剛
(試合経過)
リコーのキックオフで試合開始。序盤から、両チームとも攻撃を仕掛けるが、得点には繋がらない。先制したのはリコー。14分、ブルースボールのラインアウトだったが、ボールが逸れ、相手にとられて大きなゲインを許し、パスを繋がれてトライを奪われた(0-7)。18分にも、トライを決められた(0-14)。その後、ブルースは敵陣の深くまで攻め込むが、トライを奪うことはできない。逆に、38分、3本目のトライを決められてしまう(0-21)。前半はトライを取ることが出来ないまま終了。後半はリコーのキックオフ。開始早々の2分、後半から入ったSH鬼束が相手のパスをインターセプト。そのまま60mを走りきってトライ(5-21)。18分には、ゴール前ラインアウトからモールを押し込みHO松園がトライ(12-21)。24分には、中央でのスクラムから右に展開、FB古賀が相手DFの裏に出てWTB大庭(照)に繋ぎ、右隅に飛び込みトライ(17-21)。28分にトライを1本返されるが(17-28)、38分、後半から出場したLO鄭がラックのボールをターンオーバー。素早く攻め、HO安岡→LO伊達→FL濱里と繋ぎ左隅にトライ(22-28)。39分、モールの中で相手が持っていたボールをLO鄭とNo.8西端が強引にもぎ取り、右へ展開。SOに入ったヴァレンスが相手DFを上手く引きつけWTB菅へパス。CTBフィフィタへと繋がりトライ(29-28)、逆転。42分には、DKされたボールをSOヴァレンスが相手DFの隙をつきLO鄭へパス。この日、6本目のトライを奪った(34-28)。ここで試合終了。
9月も半ばだというのに、ひどい猛暑。時に頬に当たる秋の風と少しの日陰だけを頼りに、リコー砧グラウンド・観客スタンド脇のベンチから試合を観戦。試合前半は、大敗も危惧されるような、相手が一方的に点数を重ねる展開。スタンドからは、藤井監督の「全部、ラインアウトの失敗からとられてるやんかぁ」という嘆きと呟きが聞こえてきました。しかし、後半2分に、鬼束竜太選手が、インターセプトでトライを決めると、「流れ」は一気に、ブルースに傾き、試合が終わってみれば、余裕さえ感じさせる、見事な逆転勝利でした。監督との握手も久しぶり。尋常ではない暑さ、と言われ続けた2007年の夏。他チームが北海道や海外で合宿をはっているときに、涼しいとはいえ、南国・熊本で、厳しい練習に耐えてきたブルースは、今シーズンも、きっと、今日のように嬉しい勝利を、何度も何度も、運んできてくれる……。今日のリコー戦は、そんなことを予感させてくれる試合でした。
声の揺らぎ、というものを聞いたことがあるでしょうか? たとえば、モーツァルトの曲、ジョン・レノンや美空ひばり、川嶋あいの声、そよ風や小川のせせらぎの音。こういったものには、「1/fの揺らぎ」という性質があって、それを聴くと、脳からα波が出て癒しを与える、と科学的に証明されている、ということ。「1/fの揺らぎ」とは、ある音程を発声するときに、直接的に、その音程を発声するのではなく、その音程の前後の音程をミックスして、音程をつくる、というもののようです。
ブルースの魅力も、この「揺らぎ」と共通しているのではないでしょうか。もちろん、スポーツですから、勝つことがすべてであるという真実も否めない。もちろん、その点でも、ブルースは間違いなく成長してきました。でも、ブルースの試合を見に来てくれた人たちが魅力を感じ、応援してくれるようになるのは、成長しつつあるものが、さまざまな葛藤を抱え、揺らぎながら戦う姿に、ある種の共感を覚えるからのような気がします。最初から、直接的に、何の迷いもなく、正しい音程にたどり着ける、幸せな人たちもいるでしょう。でも、血の通った人間である以上、なかなか、そうは上手くいかないもの。最初は、暗闇の中を手探りするように、正しい音程の前後の音と混ざり合いながらでも、懸命に、持てる力をすべて出して発声していく……。そのときの揺らぎは、心ひかれる対象となるのではないでしょうか。
揺らぎながらも、確実に成長し、安定してきた、ブルースの選手一人ひとりに、今年も、いや、今年こそ、期待をかけたいと思います。トップリーグ開幕まで、早いもので、1カ月余り。昨日の試合で、トライをあげた選手は、鬼束竜太、松園正隆、大庭照光、濱里周作、ピラ・フィフィタ、鄭 智弘の6人。ブルースの「要」も完全復帰。これで、役者が揃いました。
鬼束竜太選手コメント
「昨日は、私の35歳の誕生日だったので、いい試合になってよかったです。インターセプトしてトライできたのは、ラッキーでした。前半、ベンチから見ていて、キックが上手く使えていなかったので、後半から入ったとき、ベテランの力で、その悪い流れを変えられればと思いました。今シーズンは、アマシオの調子が良くて、彼が入ると、バックスラインが上手く機能するようになりました。だから、昨日の試合も、アマシオが入ってから、動きが出せたのだと思います。私は、バックスコーチ兼任ですが、他の選手たちに、厳しいことを要求すると、それがすぐに自分に跳ね返ってくるので、難しいです。厳しいばかりでも、甘いばかりでもなく、バランスをとってやっていくのは、容易くはありません。コーチとしては、具体的な技術というより、意識改革ができればと思っています」