
今回のフランスW杯で、オーストラリア戦にSOとして先発出場した、ブルースの小野晃征選手が、敗戦から一夜明けて、メールを送ってくれました。
「応援ありがとうございます。スコアだけで、私たちの戦いぶりは、正確に言い表せません。昨日の試合で、最初の50分間、私たちは、善戦しました。私たちは、ワラビーズに、かなりのプレッシャーをかけたため、相手は、ずいぶんミスをしました。
ただ、ラグビーは、80分間のゲームです。そのなかで、世界でナンバー2のチームに、ポイントを上げる機会を一つでも与えるとすれば、相手は、そこから、畳み掛けるように、ポイントを大きく重ねていくものです。昨日の試合は、それが現実となりました。私自身、昨日の前半は、チームとして、満足行く戦いをしたと思っています。
試合開始前は、本当に緊張しました。4万1000人という大観衆は、私が一度も経験したことがないものでした。そのなかで決めたゴールキックを、私は、これからも忘れないだろうと思います。いつでも、最初のキックを決められるのは、嬉しいことです。それに、物凄い歓声でした。
全体として、私にとっては、すばらしい経験となりました。まだ、ワールドカップは始まったばかりです。決して、終わったわけではありません。まだ、勝つチャンスのある試合が、3試合残っています。私たちは全員、ポジティブにとらえています」
まさにいま、スコアでは言い表せない何かを、若きSOは、少しの痛みと、大きな喜びを伴って、経験している最中なのでしょう。スポーツの世界で、超一流となった人たちが誰しも知っている、数字だけではない、「優れた技術の背後にある深い思想」を体で学び取って、それを、手土産にし、ブルースに合流してくれる日を、楽しみにして待ちたいと思います。