福岡サニックスブルース

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「良心に基礎を置く繁栄」

トップリーグ第13節
2007年1月13日(土)KICK OFF 13:00     大阪・近鉄花園ラグビー場
福岡サニックス ブルース vs サントリーサンゴリアス 5:69(前半0:45)

(試合メンバー)
1.杉浦敬宏 2.松園正隆 3.篠原光弘 4.ハレ・マキリ 5.伊達 肇 6.西端 要 7.大庭正裕 8.ディオン・ミュア 9.鬼束竜太 10.沼田一樹 11.永留健吾 12.松尾博文 13.菅藤 友 14.堀田雄三 15.古賀龍二 16.加古川雅嗣 17.金 晋興 18.イシトロ・マカ 19.渡辺正善 20.徳永 剛 21.藤原 旭 22.アマシオ・ヴァレンス

(試合経過)
 試合開始早々から、サントリーにボールを支配され攻撃を仕掛けられると、2分、先制のトライを奪われた(0‐7)。その後もサントリーにペースを握られ、6本のトライを奪われ、0‐45で前半を終了した。後半に入り、3分、サントリーにトライを奪われ、リードを広げられた(0‐52)。しかし、7分、 ブルースは連続攻撃からゴール前まで攻め込むと、ラックから左に展開。途中出場のCTBヴァレンスが、パスダミーでできたDFのギャップを突き、そのままインゴールまで走りきりトライを決め、反撃に出た(5‐52)。その後、ブルースは相手陣に攻め込むも、ミスで得点には至らない。37分、サントリーにトライを奪われ、さらにリードを広げられると(5‐57)、40分、42分にもトライを奪われ、結局、5‐69で試合はノーサイド。

チーム広報コラム(14)
「良心に基礎を置く繁栄」
伊達 肇(だて・はじめ)選手(25歳) LO/FL
189cm。95kg。

(略歴)東生野中学(大阪市)→昭英高校(福井県)→愛知学院大学→サニックス(2004年)
(代表歴)九州代表
(紹介)非凡な身体能力をかわれて、サニックス入団1年目からレギュラーとして活躍。その年の新人賞(部内)に選ばれ、英国プレミアシップ・サラセンズに単身で短期留学。現在は、ラインアウトのリーダーとして、チームの中心的存在となった。今季は5トライを挙げ、今後のさらなる活躍が期待される。穏やかでマイペースな性格は誰からも好かれ、女性ファンも多い。

 完敗。大敗。言葉にすると、なんと、陳腐に聞こえるでしょうか。振り返れば、他チームがまだ、オフを過ごしているような、シーズンの早い時期から、ひたすら走り続け、北海道合宿中止という緊急事態さえも乗り越え、選手生命をかけて戦ってきた選手一人ひとりの労苦を、シーズン最後の最後に、そんな陳腐な言葉で締めくくる気持には到底なりません。ブルースの2006~2007シーズンは、物知り顔の評論家が何と言おうと、100パーセント、誇れるものです。 「今シーズンは、幸運なことに、ほとんどケガ人が無いなかで戦えてきたので、ケガとシンビンの関係で何人かの中心選手を欠いた今日の試合は、上手く合わせられないところなど、ミスが多発してしまいました」と、藤井雄一郎監督。ラグビーディレクターのクリスチャン・ガジャンも、「今日の試合は残念でしたが、それでも、これまで、ケガ人が出ずに、シーズンをこなしてこられたのは幸運だったと思います」と、試合後に、シーズンを簡単に総括して、柔らかに、話してくれました。
 大阪伊丹空港と羽田空港を結ぶフライトは、いつでも、疲れた表情のビジネスマンで満席です。眉間に皴の寄った表情。一刻も早く帰宅したいためにか、平然と他人を押しのける姿。それは、他の路線では感じることのない、余裕の無さのような気もします。何年か前に、初めてこの路線に乗ったとき、離陸時に飛行機が動き始め、キャビンアテンダントが座り、自らの座席が、キャビンアテンダントの死角に入るや否や、上昇中であるにもかかわらず、当たり前のように、リクライニングするビジネスマンが複数いたのにも、他の路線では見かけない光景だっただけに、大変驚きました。そう……。おそらく、疲れのあまり、余裕が無く、行動が直線的になってしまうのでしょう。
 今日のサントリー戦は、得意とする接点をなかなか持たせてもらえずに、ブルースの苛立ちが募る、というような試合展開。とくに前半は、余裕が無いために、眉間に皴を寄せながら、直線的な動きを繰り返す、といった印象を受けました。きっと、今日の試合で欠いていた余裕というものも、もう一度走り始め、懸命に走り続けるなかで、生まれるものなのでしょう。そして、シーズンを、5勝7敗1分け、という好成績で終え、入替戦なしの来季トップリーグ残留をすでに決めた今は、一度立ち止まって、走るべき方向を確認すべき時なのでしょう。なぜ、昨シーズンを全敗したチームが今回、好調なシーズンを送れたのか、特定の相手になぜ太刀打ちできなかったのかにはすべて、明確な理由があるはず……。それを明確にせずに、闇雲に走っても、おそらく、今日の相手に対して、余裕が生まれることはないからです。
 伊達肇選手がサントリー戦と、今シーズンについて話してくれました。「上位のチームの強さを痛感した試合でした。サントリーと戦って、60点以上の差がついたというのが、今の私たちの実力。その現実を踏まえて、来季は、今季より、2倍は練習を積まないと、順位を上げていかれないと思いました。自分自身の今季を振り返ると、前シーズンは、信頼感を得られず、先発で出られなかったので、今季は、とにかく、日々集中して、タックルの練習に励んできました。その結果、自分なりに掴んだものもあって、先発で出場させてもらえるようになりました。時々、サラセンズ(英プレミアシップ)に留学したときのことも思い出します。サラセンズでは、一人ひとりの選手がプロ意識を高く持って、練習に取り組む姿に強く印象付けられたのですが、自分自身も、少しずつ変わってこられたような気がします。一年間、応援してくれた、ファンの人たちには、心から感謝しています。ありがとうございました」。ブルースというチームは、未だ、成長過程。なによりも「良心」にしっかりと基礎を置き、一時的な勢いではなく、長期的な繁栄を築ける組織へ成長していければ、と心より願います。
 今シーズン、長い間のご声援、ご協力、取材、ありがとうございました。

ブルースチーム広報
野口眞弓
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